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いとしい

(Sat)

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いっぽんのいとが
とぎれることなく
しずかにつづくことが
いとしいとおもうのです


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ボロ雑巾

(Mon)

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綺麗なところを壊したかった
想い出を叩く叩く

汚いところを消してしまいたかった
想い出を擦る擦る

いつしか心がボロボロになって
汚いボロ雑巾みたいになって

誰かの涙を拭いても
頬を汚すだけの
頬を汚すだけの


願う

(Mon)

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理解されるということは
どこか理解されないということで
それが私たちの信頼と忍耐を作っていた

愛されるということは
誰かに愛されないということで
それが私たちの愛情と孤独を育てていた

生きているということは
いつか死んでいくということで
それが私たちの希望と反省を教えていた

母がいるということは
父がいるということで
それが私たちの始まりのすべてだった

心に残るありがとうは
いつかのさようならで
それが私たちの終わりのすべてだった

そう願う 私ひとり

夏の空

(Sun)

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置いていかれた夏の空
今日も涙をいっぱいためて
膝を抱えて小石をいじる

さようならの合図が
恋しくてたまらないのに

一人ぼっちの夏の空
明日も涙をいっぱいためて
ずっと誰かを待つのでしょうか

ずっと涙を
ずっと ずっと


遠くで泣いている

(Mon)

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幸せになりたいと
小さな女の子が
遠くで泣いている


霞む日々

(Thu)

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何もないなって
わらってくれよ

嘘でもわらえたらいいのに

明日は雨かなって
わらってくれよ

天気なんか気にしなくていいのに

今日は僕だった
昨日は自分だった

本当はこんな詩も
嘘であり続けたらいいのに


地平線

(Wed)

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口笛を吹くほどの
余裕はないけれど
俯くことを
嘆いたりしないよ

僕の歩く道が
途切れた先にあるものが
幸せとも思わないけど

心は温かく熱く
声はか細く重く
足は進まず楽しい

嗚呼
『夢を想え』などと馬鹿馬鹿しい
僕は僕を想うのだ

涙の意味も
叫ぶ理由も
君を呼ぶ声も
全部

全部 続いていく
僕を

僕を
途切れることなく



決意

(Sun)

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何も言葉にしないことが
何よりの答えだ



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可能性

(Mon)

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息をとめた空間で毎日を過ごした
こわい こわい
こわい こわい
未来が見えない

音を消した過去を毎日思い出した
いやだ いやだ
いやだ いやだ
どこにも行けない

歩かない花だって
動かない家だって
毎日変化しているのに

どこかに行ける私たちは
その可能性に
苦しめられる



せつない

(Sun)

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夢と現実という
区切りを付けたのは誰だったっけ

僕らはその中でしか生きれない
今日も鳥は飛んでいく

恋と愛という
区切りをつけたのは誰だったっけ

僕らはその二つに縛られる
明日も海は目を閉じる

馬鹿だったのかもしれない
生きること
夢だったのかもしれない
死んでいくこと

だけど空はずっと
何も言わず
何も言わず
幸せを 伝えるだけ